MonobitVoiceコンポーネント

目次

  概要
  コンポーネント外観
  Inspector上で設定可能な項目について


概要

ボイスチャットの通信精度を管理するコンポーネントです

  Monobit Voice は、ボイスチャットの通信制御の基幹部分を設定します。
  発声した音声をエンコード/デコードする場合の音声の品質(劣化度)の調整、3Dサラウンド制御やデバッグモードなどを支援します。


コンポーネント外観

MonobitVoice コンポーネントの Inspector 設定項目について

  MonobitVoice コンポーネントの、Unity の Inspector 外観は以下のようになっており、
  この中のパラメータを制御することで、ボイスチャットの通信精度を調整することができます。


Inspector上で設定可能な項目について

MonobitVoice コンポーネントの Inspector 設定項目について

  Inspector 上で設定可能なパラメータの種類について、以下に記載します。
パラメータ名 説明
MonobitVoice Version MonobitVoiceのバージョンです。
Send Stream Type 音声ストリームの送信方法を設定します。ここで設定できる値は、以下の定数値のいずれかです。
デフォルトでは、この項目は「BROADCAST」に設定されています。
定数名 説明
BROADCAST ブロードキャスト送信します。
MULTICAST マルチキャスト送信します。
Reliable Mode UDP接続の場合、このチェックボックスがONであればRUDPで送信します。OFFであればUDPで送信します。
TCP接続, WebSocket接続, WebSocketSecure接続では影響しません。
デフォルトでは、このチェックボックスは ON に指定されています。
Encrypt このチェックボックスがONであれば、音声ストリームの送受信データについて暗号化を施します。
チェックボックスがOFFであればOpusコーデックされたデータがそのまま送受信されます。
デフォルトでは、このチェックボックスはOFFに設定されています。
(ONにすることで音声の機密性が高まりますが、反面、暗号化&複合化に伴う音声遅延が発生する可能性があります)
Surround 3D このチェックボックスを ON にすることで、3Dサラウンドとして再生します。
デフォルトでは、このチェックボックスは OFF に指定されています。
Call bps callback このチェックボックスをONにするとボイスデータの1秒間の送信データ量がビット数でコールバックに返ってきます。
デフォルトでは、このチェックボックスは OFF に指定されています。
Playback Voice Local NoCheck このチェックボックスをONにすると、次の項目にある Debug Mode の設定内容が反映されます。
OFFの状態では、Debug Mode の設定内容が反映されません。
デフォルトでは、このチェックボックスは OFF に指定されています。
Debug Mode 上述の「Playback Voice Local NoCheck」のチェックボックスが ON である場合、デバッグモードが有効となり、
このチェックボックスを ON にすることで、自身の発言内容が自身のスピーカーにも出力されます。
「Playback Voice Local NoCheck」のチェックボックスが OFF である場合、この設定値は反映されませんのでご注意ください。
デフォルトでは、このチェックボックスは OFF に指定されています。
Voice Activity Detector(VAD) VAD(無音検知機能)の設定を行います。このパラメータでは、以下のパラメータを設定できます。
定数名 説明
VAD Enabled VAD機能を有効化します。
Talking Threshold 無音状態検知の音量の閾値を指定します。(単位はdB)
VAD Latitude 無音状態検知幅を指定します。
Opus Codec Settings 「VR VoiceChat with MUN」にて使用している、音声のエンコード/デコードライブラリ「Opus Codec」に関する設定値です。
参考までに推奨値については下記サイトを参考にしてください。
  https://wiki.xiph.org/Opus_Recommended_Settings
定数名 説明
Application エンコーダの意図したアプリケーションを選択します。
定数名 説明
VoIP 音声明瞭化のための信号処理をします。
Audio 音源を忠実に処理をします。
Restricted_Low Delay 最小限の遅延で処理をします。
Signal エンコードされる信号のタイプを選択します。
定数名 説明
Voice 音声がメインの場合。
Music 音楽がメインの場合。
Encode Mode エンコード方式を選択します。
定数名 説明
CBR 固定ビットレートを選択します。
VBR 可変ビットレートを選択します(推奨)。
CONSTRAINED_VBR 制約付き可変ビットレートを選択します。
比較的遅い接続で低レイテンシ伝送が必要な場合は、
制約付きVBRを使用することもできます。
Compressed Bit Rate
(Preset)
圧縮ビットレートのプリセットを選択します。
定数名 説明
Music High 256kbps
Music Midium 192kbps
Music Low 128kbps
VoIP High 64kbps
VoIP Low 32kbps
Free 「Compressed Bit Rate (bps)」でビットレートの指定が出来ます。
Compressed Bit Rate
(bps)
圧縮ビットレートのプリセット。
上述の「Compressed Bit Rate (Preset)」がFreeの時に設定できます。
Band Width bandpassフィルターの帯域幅を設定します。
定数名 説明
Full Band 帯域幅の値を「20kHz」に設定します。
Super Wide Band 帯域幅の値を「12kHz」に設定します。
Wide Band 帯域幅の値を「8kHz」に設定します。
Mediam Band 帯域幅の値を「6kHz」に設定します。
Narrow Band 帯域幅の値を「4kHz」に設定します。
Sampling Rate
(Preset)
サンプリングレートのプリセットを選択できます。
サンプリングレートとは、音声が秒ごとに測定される回数の頻度のことで、
オーディオ品質の調整値として用いられます。
(数値が高いほど高品質な音声が出力されますが、送受信データは肥大化します。)
ここで設定できる値は、以下の定数値のいずれかです。
定数名 説明
Full サンプリングレートの値を「48kHz」に設定します。
Super Wide サンプリングレートの値を「32kHz」に設定します。
Wide サンプリングレートの値を「24kHz」に設定します。
Medium サンプリングレートの値を「16kHz」に設定します。
Narrow サンプリングレートの値を「12kHz」に設定します。
Super Narrow サンプリングレートの値を「8kHz」に設定します。
Free サンプリングレートの値を「Sampling Rate (Hz)」で設定することができます。
Encode Sampling Rate
(Hz)
入力サンプリングレート(エンコードサンプリングレート)のプリセット。
上述の「Sampling Rate (Preset)」がFreeの時に設定できます。
Decode Sampling Rate
(Hz)
出力サンプリングレート(デコードサンプリングレート)のプリセット。
上述の「Sampling Rate (Preset)」がFreeの時に設定できます。
Encode Complexity
(Low <==> High)
CPUの複雑さの設定値。
この値と品質/ビットレートとの間ではトレードオフが可能です。
0は最もCPU複雑度が低くかつ最もビットレートが低くなり、
10は最もCPU複雑度が高くかつ最もビットレートが高くなります。
Frame Size
(ms)
エンコード時のフレームサイズを選択します。
この値で設定したミリ秒数をベースに1メッセージとして音声データのバイナリ情報を送受信します。
数値が大きいほど遅延時間が大きく発生しますが、
その分ビットレートが安定し、音切れなどの状態を防止することができます。
定数名 説明
FrameSize10ms 録音時間を10ミリ秒に設定します。
FrameSize20ms 録音時間を20ミリ秒に設定します。
FrameSize40ms 録音時間を40ミリ秒に設定します。
FrameSize60ms 録音時間を60ミリ秒に設定します。
Default Codec Settings Opus用パラメータをデフォルトの設定に戻します。